社会デザイン工学科では、構造力学・水理学・地盤力学(いわゆる三力)は必須科目であり、「安全」に社会資本整備を行うために欠かせない科目である。三力は独立しているようにみえる科目であるが、基礎となる力学は共通したものであり、三力を学習するにあたっては、この基礎を十分に修得しておくことが重要である。
本科目では、2年次から始まる三力を学ぶために必要な力学の基礎学力を身に付けることを目指す。さらに、円滑に三力の学習へ入ることができるよう第10回目からは各分野の導入を行う。
(2017年度シラバスより抜粋)
普段、何気なく見ている構造物は、すべて設計計算され、安全性がチェックされている。橋梁や建築構造の設計をするための基礎となる科目が「静定構造力学及び演習」である。この講義では、構造物に荷重が作用したとき、構造物の内部にどのような応力が発生しているのかを学び、さらにその構造物の安全性を確認する方法を学ぶ。簡単な構造物の設計手順も理解できるようになる。さらに、構造物の変形を求める方法についても学ぶ。また、各テーマをよりわかりやすく理解できるように、いろいろな演習問題を解きながら、構造力学の基礎をしっかりと固める。対象とする構造物は比較的簡単な構造ばかりであるが、2年次、3年次で学ぶ専門科目の基礎となる重要な科目である。
この授業は、週2回でトータル30回の「講義と演習」から成る科目である。
(2017年度シラバスより抜粋)
土木・建築構造物は、大別すると静定構造物と不静定構造物に分類される。その多くは不静定構造物として造られている。2年次前期で学んだ静定構造物は「つりあい条件式」だけで解くことができたが、ここで学ぶ不静定構造物は「つりあい条件式」と「構造物の変形に関する条件」を考慮して、はじめて解くことができる。そのため、この講義では、まず変形について復習し、次に簡単な不静定構造物の解法について学ぶ。さらに、「エネルギー原理」を利用し、構造物の変形、および不静定構造物の反力・断面力の求め方を学ぶ。さらに、高次の不静定構造物を解くための方法として、「たわみ角法」を学ぶ。
この講義は、週2回でトータル30回の「講義と演習」から成る科目である。
(2017年度シラバスより抜粋)
骨組構造物の解析手法および塑性解析の基礎の修得を目的とする。高次不静定の骨組構造物を解析するには、コンピュータを利用するのが一般的である。そこで、本講義の前半では、その基本となるマトリックス構造解析法について学び、トラス、はり、ラーメン構造の具体的なモデルを通して、基本概念や解析の流れを理解する。後半では、コンピュータを使わないで骨組構造物を解く方法「たわみ角法」の基本と計算手法を学ぶ。最後に、構造物の崩壊の基本概念を理解するために、柱の座屈現象、はりの曲げ破壊(塑性ヒンジなど)について学ぶ。
この講義は、週2回でトータル30回の「講義と演習」から成る科目である。
(2017年度シラバスより抜粋)
本科目は、土木技術者として必要な知識であり、かつ講義では会得しにくい理論や実践的な手法について学ぶために開講される演習であり、構造演習と空間演習の2つから成る。
構造演習では、構造合理性を検証するための試験(ブリッジコンテスト)に関する一連の作業をおこなう。ここでは、強度と重量のバランスや美観等の観点を考慮した橋梁の試験体(模型)製作およびコンテストを通じて、構造原理や破壊現象等について学ぶ。
空間演習では、実空間を対象にオープンスペースのプランニングからデザイン提案までの一連の作業(模型製作)より、人の流れ(動線)と休憩地点(簡素な建築物の設置を含む)あるいは風景を眺める場(視点場)等を考慮した有機的な空間構成について学ぶ。また提案する空間には橋梁を組み込むものとする。
各演習の最後には合同でのプレゼンテーションをおこなうこととする。
(2017年度シラバスより抜粋)
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