福岡大学大学院
あなたが環境をデザインする。

 21世紀は資源とエネルギーの制約のもと、持続的成長を達成させる「循環型社会」すなわち自然と人が規模で有機的に結びついた「美しく・調和ある社会」を構築することが急務となっています。

 政府でも2001年に「循環型社会白書」を公表しその実現を図っています。そのためには、システムの構築、それを実践していくためのプロセス、さらに再資源化技術やそれを受け入れるための社会システムなどを対象とする研究・開発が必要であり、これらにかかわれる人材が強く求められています。

 資源循環・環境工学専攻のキャンパスがある福岡市・北九州市は、アジアへの玄関口として国際的に開かれた地域に位置し、東アジア・ユーラシア大陸・太平洋地域との交流が盛んで、それら地域の環境問題のみならず、広域的な環境問題の解決に貢献することが求められています。

 このような脊景のもと、工学、自然科学、医学、農学、薬学さらには社会科学などの分野における研究成果を総合的に理解し、環境問題の解決と、資源循環型社会の創造に貢献する人材を育成しています。

福岡大学大学院
資源循環・環境工学専攻修士課程の個性的な5つの特徴
総合的視野をもった人材の育成

 環境問題は様々な分野の人や学問・技術を寄せ集めただけでは解決しません。問題がどのように絡み合っているのかを理解し、その解決のための協力の仕方を学ばなければなりません。そのために「事前講義」「事前報告会」「実地見学、フィールドワーク」「事後報告会」で構成された「資源循環総合演習」を実施します。

理論だけでなく実践の重視

 福岡大学では、平成8年から文部省の「学術フロンティア推進事業」の一環として、「資源循環・環境制御システム研究所」を北九州市ひびき灘に総合的な環境問題を考える「環境科学技術研究所」を学内にそれぞれ設置し、産・官・学の共同実験・研究を行っています。本専攻は、これらの施設での研究や福岡県のエコタウン内の諸事業とも連携して、最新の情報にもとづいた実証研究を行います。

国際的に活躍する人材の育成

 資源・廃棄物は国際的な枠組みの中で考えなければならない問題です。本専攻を修了した院生の多くは将来国際的な仕事に従事することが予想されます。そのため、海外研修、他大学との共同実施による途上国環境視察団に参加、国際会議での発表を前提とする表現能力修得のためのトレーニング等を通じて国際的に活躍する人材を育成します。

広範な分野からの学生を歓迎

 環境問題の解決には、工学だけではなく、自然科学、医学、農学、薬学、法律・経済等の社会科学および人文科学という様々な分野の協力が必要です。そのため資源循環・環境工学専攻は、出身学部・学科を問わず広範な分野からの学生の参加と学生同士の啓発を期待しています。

社会人を歓迎

 一般社会では人材をより有効に活用するための再教育が求められています。本専攻は自治体や企業に代わり、それぞれの経験を生かしながらより総合的な視野をもてる人材を育成するため、社会人の入学制度を設けています。社会人が一般学生に刺激を与えることにより、相乗効果が発揮され、研究活動の一層の活性化が期待されます。

文部科学省も支援する教育プログラム

 平成18年度に、文部科学省「魅力ある大学院教育」イニシアティブに資源循環・環境工学専攻の教育プログラム「資源循環総合演習による実践的環境教育」が採択されました。これにより、海外での体験学習など、さらに掘り下げた講義が可能になり、充実した教育環境を整えています。